ティッチは小さな男の子です。兄さんや姉さんは大きな自転車を持っているのに、ティッチのは小さな三輪車。兄さんたちの凧は高くあがるのに、ティッチの風車は手の中でグルグルまわるだけ。でもティッチが小さな種をまくと、芽を出しグングン伸びて、兄さんよりも姉さんよりも大きくなりました。
いつも兄姉をうらやましく思っていた末っ子が逆転、満足するという結末は、子どもたちの共感を得ることでしょう。ペン画と鮮やかな色調の絵は、必要なものだけ描いてあり、シンプルな話にふさわしいものです。続編に『ぶかぶかティッチ』があります。
■福音館書店 ■1975年
■32p ■27cm
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