おじいさんが雪の森の中に、手袋を片方落としました。くいしんぼうねずみが手袋を見つけ、その中で暮らすことにしました。そこへ、ぴょんぴょんがえるや、はやあしうさぎ、おしゃれぎつね、きばもちいのしし達が次々とやってきて仲間に入り、手袋は今にもはじけそうになります。やがて落としたことに気づいたおじいさんが戻ってきて、連れていた犬が吠えたてると、驚いた手袋の中の住人たちは、森のあちこちへ逃げていきます。
ウクライナの民話を絵本にしたもの。仲間が加わるごとに、梯子(はしご)がつき、庇(ひさし)が伸び、窓がつき、煙突からは煙も出て、手袋はまるで家のようになり、動物たちの楽しそうな共同生活が想像できます。民族衣装を着た動物たちが繰り返す会話も、リズミカルで楽しくなります。
■福音館書店 ■1965年
■16p ■28cm
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