ある晩お月様は、下の池にいるもう1人のお月様と友達になりたいと思い、連れてきてくれるようつきのぼうやに頼みました。ぼうやは、星を蹴飛ばし、雲を突き抜け、飛行機のそばを通って降りていきました。途中、丸いものにも会いましたが、どれもお月様ではありません。水の中に飛び込み、底にあった手鏡をのぞきこむと、そこに可愛らしいお月様が。つきのぼうやは鏡を持って帰り、お月様は鏡の中に友達を見つけて幸せでした…。
ユーモラスな月や物や人の表情、何でもそのまま受け入れる子供たちと極めて常識的な反応を示す大人たちなど、細部の遊びも面白い。縦に細長い形態も、子どもたちを引き付けます。
■福音館書店 ■1975年
■24p ■34×13cm
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