お百姓さんの家のぶた小屋にすんでいるこぶたは、食べるのも好き、寝ることも好き。でも、何よりも大好きなのは、やわらかいどろんこに静かにずずーっと体をうずめることでした。ところがある朝、おばさんが家の大掃除を始めます。ついにはぶた小屋もきれいにされ、どろんこがなくなってしまいます。こぶたは怒って、どろんこを求めて家を出てしまいました。あちこち探しますが、どろんこは見当たりません。やがて、大きな町にやってきたこぶたは、どろんこを見つけて体をしずめますが、なんとそれはセメントだったのです!
■文化出版局 ■1971年
■63p ■22cm
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