冬に食べるジャムを作るために、サリーはお母さんと山へこけももを摘みに行きますが、サリーはお母さんの後から、こけももを摘んでは食べてしまいます。一方、山の向こう側にもクマの親子が長い冬にそなえてこけももを食べにやってきました。ところが、こけももつみに夢中になっているうちに、サリーはくまのおかあさんの後に、子グマはサリーのお母さんの後についていってしまいました。気づいた親たちはそっと引き返し、自分の子どもを見つけ、何事もなく帰っていきました。
雄大な自然をのびのびとしたタッチで紺一色を用いて描き、何気ない日常の中の人とクマの親子の意外な出会いには、そこはかとないユーモアが感じられます。
■岩波書店 ■1986年
■54p ■23×29cm
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