牧場の古い石垣に5匹のねずみが住んでいた。4匹のねずみは冬支度に忙しい。せっせと、とうもろこしと木の実と小麦とわらを集めた。でもフレデリックはじっと動かない。ただ心の中にお日さまの光や色や言葉をためこんでいた。そして冬になった。やがて食べ物はなくなり、ねずみたちは寒さにこごえそうになった。その時、フレデリックはお日さまの光や黄色い小麦やたくさんの言葉を語った。ねずみたちは暖かい光を感じ、いろんな色を見、お話に夢中になった。皆を勇気づけたのは詩人のフレデリックだったのだ。
詩や想像力というものの意味を、理屈ではなく、心に感じさせ、理解させてくれる絵本。
■好学社 ■1969年
■1冊 ■28cm
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