ペレは子羊を一匹持っていました。子羊は育ち、ペレも大きくなりましたが、ペレの上着は短くなりました。ペレは子羊の毛を刈り取り、畑の草取りと引き換えにおばあちゃんに毛を梳(す)いてもらい、牛の番をして糸を紡いでもらい、ペンキ屋の手伝いをして青い染め粉を手に入れると、自分で糸を染めました…。
ペレが、自分の子羊の毛で新しい青い服を作るまでを、服が出来る過程を追って順に描いた絵本。自分で働いて物を得る喜びが、淡々としたお話の中から静かに伝わってきます。地味な絵本ですが、暖かさにあふれ、深く心に残ります。
■福音館書店 ■1976年
■15p ■24×31cm
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