ある日子猫は小さな池のある庭にやってきます。そこで生まれて初めてカメを見た子猫はそっと近づき、前足でカメをポン!カメは首や足を引っ込めて、まるで首が消えてしまったようになり子猫はびっくり仰天します。しばらくして首を出したカメが動き出すと、子猫はひと足後ろへ下がり、カメがひと足近づくと、また下がり、ひと足近づくとまた下がり…、ところが後ろには池が!子猫は池に落っこちてしまいました。
ゆうゆうと散歩しているカメと、好奇心いっぱいの子猫の動きはおかしさと緊張感があってスリル満点。白地に鉛筆、色は池の緑だけ、池の位置も常に同じというシンプルな構成がおもしろさを際立たせています。単純なお話で、ごく小さい人にもよくわかります。
■福音館書店 ■1964年
■48p ■19×26cm
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