【特別展示・郷土】「和本でたどる昔の鳥取」(H26.12.5~H27.1.7)
人間は昔から、身の回りの出来事や自身の考えなどを紙に書き残してきました。鳥取でも、生み出された作品の数々が書き写しや印刷を経て多くの人々の手に渡り、現代を生きる私たちのもとにも受け継がれています。鳥取県立図書館には100万点を超える資料がありますが、今回その中から「鳥取にかかわりのある昔の資料」を中心に紹介します。和とじの本をはじめ、巻物・軸物・絵図などさまざまな形の和本に描かれたふるさとの歴史・文化をお楽しみください。
<チラシ表> <チラシ裏>
会期
平成26年12月5日(金)から平成27年1月7日(水)まで
※12月11日(木)、12月28日(日)~1月3日(土)は休館日
※開館時間 午前9時から午後6時30分まで (土・日・月・祝日は午後5時まで)
場所
鳥取県立図書館 2階 特別資料展示室
主催
鳥取県立図書館
協力
鳥取県因州和紙協同組合、谷口・青谷和紙株式会社
展示内容(資料は一例)
1.郷土和本のさまざまなかたちとその歴史
岡西惟中『惟中書巻一巻』(江戸時代中期・井原西鶴らと名を連ねた俳人)
岡嶋正義『旧塁鑿覧』(江戸時代後期・秀吉鳥取城攻めの陣地配置を描く)
教科書、ちりめん本(明治時代に出版、使用)
和本は巻物や折本なども含まれるとされ、その装丁は多種多様です。
『旧塁鑿覧』(きゅうるいさくらん)。大河ドラマ『軍師官兵衛』の時代、
秀吉の鳥取城攻めについて描かれています。
2.飯田家資料にみる国学・和歌の広がり
加知弥神社(鳥取市鹿野町)で神主・宮司を代々務めた飯田家に伝えられる資料群
飯田秀雄・年平(江戸時代の神官・歌人、鳥取国学発展に貢献)を中心とする飯田家の人々による
歌集や、加知弥神社の記録など
※平成25年度の寄贈後、初公開となります。
国学と和歌の中心として活躍した「飯田家」に伝わる資料で、
全体で約4500点のコレクションです。
写真右下の巻物は本居中衛(=本居宣長)が書いた手紙で、『訂正古訓
古事記』の編集に関するやり取りが綴られています。
3.和本でふりかえる鳥取県立図書館のルーツ
久松閣図書(最後の鳥取藩主・池田慶徳の書斎)
遠藤董画『寒月照梅花之図』(画家・教育者・図書館創設と多彩な活躍)
若槻礼次郎書『琳琅自芬』(昭和6年・鳥取県立鳥取図書館開館にあたり揮毫)
鳥取県立図書館は、約150年の歴史を持ちます。資料に押されている
ハンコ(=蔵書印)を見たら、その資料のルーツがわかります。
鳥取県立鳥取図書館開館(昭和6年)当時の首相・若槻礼次郎が揮毫した
「琳琅自芬(りんろうじふん)」。 新しい図書館への期待が込められています。
4.現代を活きる「因州和紙」-終わりにかえて
鳥取県伝統工芸士のかたによる手漉きの様子などを紹介した写真パネル
日本で初めて成功した"立体漉き"で制作された照明器具
因州和紙で作られた工芸品・ステーショナリー
鳥取が誇る伝統工芸「因州和紙」。現在も鳥取市青谷町と同佐治町で
その伝統が受け継がれています。
現代では、和紙は私たちの生活と共存しています。このたび、谷口・青谷
和紙株式会社のご協力をいただき因州和紙製の照明などを展示しています。
先日のユネスコ登録のニュースをはじめ、全国の手漉き和紙見本帖も紹介しています。
実際に和紙に触れていただき、その温かさを感じていただけたらと思います。
チラシダウンロード
関連情報
・郷土学習ガイド 【歴史 ・伝統編4】伝統工芸について調べよう!
・【企画展示・一般】紙と暮らす 折る・包む・贈る(12月27日まで)
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