流れの速い大きな川に橋かけを頼まれた大工が、心配になって流れをみつめていると、水の中から大きな鬼が現れて「目玉をよこしたら代わって橋をかけてやってもええぞ」といった。大工がいいかげんな返事をしているうちに橋は二日で立派に出来上がってしまう。目玉をよこせといわれ、待ってくれとたのむ大工に、鬼は自分の名前をあてれば許してやるというのだが…。
名前あての日本の昔話。絵巻物語風に横長いっぱい描かれた絵は力強く、それでいて鬼や大工の表情はユーモラス。緊張感の中におかしさがあり、最後まで聞き手をひきつける。
■福音館書店 ■1967年
■27p ■19×27cm
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