ラチは世界一弱虫の男の子。犬や暗がりや友だちさえも怖いのでいつも一人ぼっち。「強いライオンがいたらなあ」と願っていると、ある日小さな赤いライオンが現れて、ラチに強くなる訓練をしてくれた。ラチはどんどん強くなり、ライオンがついていてくれれば何でもできた。そしてある時ラチはいじめっ子をやっつけた。でも、お礼を言おうとポケットに手を入れると、もうライオンはいなくなっていた。ラチは一人でも強かったのだ!
ラチが弱さを克服していく様子を、漫画風の単純でユーモラスな絵で巧みに描いている。強くなっていくラチに子どもたちは自分を重ね合わせて喜ぶ。
■福音館書店 ■1965年
■44p ■16×23cm
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