昔あるところに、年とったおじいさんとおばあさんが住んでいました。二人はとても寂しく「猫が一匹いたらねえ」とおばあさんが言いますので、おじいさんは猫を探しに出かけます。そして、とうとう猫でいっぱいの丘に着きました。中で一番きれいな猫を選ぼうとしますが、どの猫もかわいくて決められません。そこで、丘じゅうの猫をみんな連れて帰ってしまいます。さあ、どうやって一匹選べばよいのでしょう…。
「ひゃっぴきの ねこ、せんびきの ねこ、ひゃくまんびき、一おく、一ちょうひきのねこ」という繰り返しが心地よく響きます。そして、黒一色の木版画による、ガアグならではの様式的な絵は、古風でダイナミック。流れるように横長の画面いっぱいに広がっています。
■福音館書店 ■1961年
■31p ■20×27cm
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