かばの子ヒッポはいつもお母さんのそばにいます。ヒッポはお母さんに大事な言葉「グアオ」を教わりました。でも、お母さんといればヒッポにこわいものはありません。ところがある日、一人で出かけたヒッポのしっぽに大きなワニがかみつき、助けてという間もなく水に引きずりこもうとしました。やっとヒッポが大声で「グッグッ、グアオ!助けて!」と叫ぶと、すぐさまお母さんがやってきて、ワニをくわえて放り投げました。ヒッポはお母さんから「どんな時でもグアオって叫ぶのよ」とお小言をもらい、「グアオ!お母さん」と元気に答えるのでした。
木目を活かした版画で描かれた、アフリカの風景や動物たちの姿が力強く迫ってきます。小さなかばの子と大きなお母さんの愛情が伝わってくる絵本です。
■偕成社 ■1984年
■32p ■25×24cm
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