Biz TALK Voice5 米粉の焼き菓子専門店 葉月
葉月は鳥取県産の食材にこだわった米粉の焼き菓子専門店です。オンラインショップなどを中心に2020年3月からお一人で経営されています。販路拡大のため、どのような取り組みを行えばよいか迷われた際、2020年9月に鳥取県立図書館のビジネス情報相談会に参加されました。杉浦さんにこれまでのあゆみをお聞きしました。
創業のきっかけ
以前からお菓子を作るのが好きでしたが、怪我をしてしばらく入院したことがあり、療養している時期に「お菓子の販売をしてみようかな」と思ったのが創業のきっかけでした。療養中に試作品を作り、創業について調べました。お菓子を作っていくうちに「鳥取県産の材料でお菓子を作ることができるのでは?」と考え、材料には鳥取県産のお米、乳製品、野菜を積極的に使い、化学調味料は一切使わず、お菓子を作ることにしました。創業したのは2020年3月で、立ち上げの際は伯耆町の商工会の方にお世話になりました。
好きなものを活かして―創業までのみちのり
図書館の相談会に参加する前は、地域のイベントで販売をしていました。ホームページ用のイラストを描いてもらっている鳥取市のイラストレーターの方が展示会をする際に声をかけてもらい、鳥取市でもお菓子の販売を行いました。そのほかにも米子城のイベントに出た際に、偶然来られていた商工会議所の方に米粉を使ったお菓子について相談させていただいたところ、後日電話をくださり、色々と教えていただきました。そこからさらに本格的にやってみようと思うようになり、商工会議所の方と相談しながら1年ほど準備を進めていきました。最近では国史跡・米子城跡の石垣をモチーフにした「石垣クッキー」を販売したり、カヌレやバスクチーズケーキ、シフォンケーキなどの商品も販売しています。
産業支援機関や図書館との出会い
私にとって、図書館は身近な存在です。両親は普段からとても本を読むので、小さい時から一緒によく図書館を利用していました。特に南部町立図書館の図書館員さんが好きで、よく通っています。いつも親身になって本を探してくれました。創業を考えているときに、南部町立図書館の図書館員さんに勧められて、鳥取県立図書館のビジネス情報相談会に行くことにしました。相談会では、ホームページの改善や商品開発、販路の拡大のことについて鳥取県よろず支援拠点さんなどに相談しました。その後も西部の鳥取県よろず支援拠点さんに繋いでいただき、主にパッケージやホームページのことについて継続して相談をさせてもらっています。鳥取県立図書館にはお菓子の本がたくさんあるので、作り方などがとても参考になります。本の種類も多いので、南部町立図書館に取り寄せて借りることも多いです。
商品の開発について
新しい商品はいろいろな方とお話しているときに思いつきます。「こんなのどうかな?」とレシピを考えて作り、最も良いものを商品として販売しています。開業時は米粉を使ったレシピを見つけることが難しかったです。米粉のお菓子は単純に小麦粉を米粉に置き換えて作ることはできないので、何度も試作品を作りました。当初は商品開発まで1~2か月かかっていましたが、最近は基礎が身につき、短時間で作ることができるようになりました。また、材料は地元産にこだわり、メインの米粉は鳥取県内のお米屋さんから購入しています。お客様に人気の商品はチーズケーキで、最近ではマフィンも好評です。商品のパッケージデザインはホームページと同じイラストレーターさんが監修してくれています。いつも意見を出し合いながら作っています。商品の写真はカメラマンさんに頼む場合もありますが、自分でも撮影しています。ホームページは商工会議所に補助金をお願いして作成することができました。
創業して大変だったこと・よかったこと
大変だったことは、事業計画書の作り方が分からなかったことです。図書館で様々な本を借りましたが、事業計画書の作成はとても難しかったです。そのほかにも広告・宣伝も難しく、どのようなところに発信していったらいいのか悩んでいます。このことについてもまた、鳥取県よろず支援拠点さんに相談してみようと思っています。
お菓子の販売を始めてよかったことは、お客様から「楽しみにしています」「すごく好きです」などのお声をいただけることです。地元のイベントに参加した際にお客様から感想をいただくことが多かったのですが、そのようなお声を聞くととても嬉しいです。イベントで出会えたお客様や専門家の方など、いろいろな方に会えるきっかけもできて、よかったと思います。
今後について
今後は店舗を持ちたいと思っています。山の中で隠れ家のような静かな場所にお店を作りたいと思っています。現在は大山の方で物件を探しています。街中より静かで、駐車場も広く近所の方に迷惑がかからないところがいいと思っています。今は店舗を持たず米子市内の小売店、鳥取県内のイベント、オンラインショップなどで販売していますが、店舗を持ったらもう少し大きな工房も作りたいです。
商品のPR
多くの方が米粉を日常的に食べてくださるようになったらいいなと思っています。米粉にこだわる理由は、(好みの関係もありますが)日本人の体に合っているような気がするからです。米粉と小麦粉を比較すると米粉の方が扱いにくく、値段もお高いですが、グルテンフリーでアレルギー持ちの方でも食べられるので日常的に使われるものになっていけばと思っています。商品はお客様のご要望に合わせてご注文いただけます。今は、コロナ禍で会食が難しい時期ですので、贈り物としても購入していただけると嬉しいです。
「米粉の焼き菓子専門店 葉月」 商品販売場所
オンンラインショップ(ホームページ・Instagram)
道の駅:伯耆町大山ガーデンプレイス
米子市内:Goods&Cafe みっくす
伯耆町のふるさと納税の返礼品としても掲載中
「米子城 石垣クッキー」は米子のふるさと納税に掲載中
詳しくはホームページまたはSNSをご覧ください。
公式ホームページ
公式LINE